皆さんこんにちは!
ヤンマー舶用システム㈱営業統括 田村です。
皆さん夏を満喫されましたか?
今年は台風が多く、週末は海に出れないよって方も多いと思いますが
そんな時こそ、海を知るチャンスですよ![]()

皆さんが日頃楽しまれているフィールド『海』は
多くの働く船が行き来しています。
私の身近な明石海峡では、漁船、貨物船、自衛艦、潜水艦、プレジャーボート、ジェットスキーと多種多様の船舶が航行しています。

そんなこと日頃から見てるから知ってるよ!って言わずにお聞きくださいね。
それぞれの船は役割をもって航行していますが、特に身近な漁業者(漁師さん)
にスポットを当ててお話ししますね。

皆さんはマイボートで余暇を楽しまれる際、自身の船の周りで
漁師さんがどんな漁をされてるか知っていますか?
なんで漁の話?ってお思いでしょうが、大切な事なので説明を続けますね。
記憶の隅で結構ですので、ヤンマーの田村が言ってたのはこれだな~って
思い出してもらえれば幸いです![]()

では皆さんが日頃目にする漁船ですが、いったいどんな漁をしているんでしょう?
仲良くなりたいからって近寄ってはいけませんよ!
まずは一番良く目にする小型底引き漁から!
イメージ画をご覧ください。
読んで字のごとく、1隻の船が海の底を網で引く漁ですね。
水深数十mの海底へ網を降し底を引きます。
船上~海面~海面直下と引綱があるので、ギリギリを通過すると
ペラが引綱を巻き込む可能性があります![]()
また、作業しながら網を引いている漁船は、舵から手を放し進んでいる
ことがあります。
衝突回避する為には、底引き船の前方を通過したり停止しない様注意してくださいね。

次に船曳漁
地域差はありますが、基本は1隻の本船(運搬、探索を兼ねた船)と
網を引く2隻の船の構成となります。

本船がソナーで魚影を見つけると、その魚影に向かい2隻の船が網を引き
ながら航行します。
中層や表層を引く船曳は、2隻の後方に数百mも網を引いています。
2隻の後方直近を通過するとプロペラに網やワイヤーを巻き込むことがあります。
また、2隻が引く網の中に侵入し大事故を起こす例もあるんです。
地域によってはシラス漁、いかなご漁などの漁期には、何処を航行すれば良いか
解らなくなるほど船曳漁の船が入り乱れるので要注意ですよ。
ちなみに、2隻の数百m後方に大きなブイ(目印)が浮きますが、それが
網の最後尾となります。
航行する際は、そのブイの後方を余裕をもって回避しましょうね。

次に巻網漁です。
こちらは1隻の船が網の先端を降し、そのまま魚群を巻き込むように回り込み
魚群を囲い込む漁法ですね。
地域によっては小型船を使われる事もあります。
大型の巻網は2隻の船で行われます。
巻網漁に近づいてはいけない理由はわかりますよね!
魚が釣れているポイントは魚影が濃い訳ですから、もちろん漁師さんも
その周辺を狙っている訳ですね!
巻網船が近づいてきてもポイントに留まると…
マイボートごと囲まれてしまって、漁師さんにこっぴどく叱られる可能性があります![]()

次に一番注意が必要な海苔の養殖ですね!
初心者の方が海苔棚に迷い込み出れなくなる、海苔棚のロープを巻き込むなど
毎年毎年同じ様な事故を耳にします。
海苔の時期は冬なので、事故で航行不能となると…極寒のうえに荒れた海と…
想像するだけで恐怖ですよね。

ちょっと話が長くなってしまいましたね![]()
上記以外にも、まだまだ多くの漁がありますね。
引き縄漁(鰆、鰹などのトローリング漁)
わかめ養殖
刺し網
タコつぼ
一本釣り
などなど上げるときりがありません![]()

漁師さんとの共存共栄は重要な課題です。
海を楽しむためには、海で生計をたてる漁師さんの
邪魔は絶対してはいけませんね!
また上記の漁と事故を起こすと、莫大な損害賠償を請求されます。
漁師さんもプレジャーボートオーナーさんと問題は起こしたくない。
できれば共存(漁業優先で)したいんですよっておっしゃっていました。
マナーを守り、素晴らしい海を皆さんで共有しましょうね![]()
※上記イラストは農林水産庁HPを参考とさせていただきました。
http://www.maff.go.jp/j/tokei/census/gyocen_illust2.html
※海難事故に備えて加入を必須です。漁船保険組合PB保険
http://www.ghn.or.jp/pb/pb1.html

